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2005/08/01(月)

新不動産登記法Q&A 第003号 「権利証の廃止について」

■■■■■登記の都築「新不動産登記法Q&A」■■■■■

土地家屋調査士の都築 功です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

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毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。今日から8月に入りました。当事務所の近くで開催されている万博も、早いものであと2ヶ月を切り、終わりが見えてきました。
月日の経つのは本当に早いですね。

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★★★★★「新不動産登記法Q&A」★★★★★

「第3回・権利証の廃止について」

問い
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不動産登記法が改正されて権利証(登記済証)が廃止されたそうですが、具体的にはどのようなことなのでしょうか。

答え
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オンライン指定庁に指定された登記所では、インターネットによる登記申請に切り替わります。(書面申請も今までのように並行してできますが)

つまりインターネットという電子情報による申請ですから、当然、紙(書面申請)を使いません。

権利証は登記申請の際に申請書の写し(副本)に受付年月日、受付番号を付した「登記済」の判を押したものが交付されると権利証になるのですが、オンライン申請の場合は情報のみをやりとりするので、結果的に紙で出来た権利証は廃止となるわけです。

ただし、オンライン指定庁になってない登記所の扱いは旧来のままです。

権利証の代わりに交付されるのが「登記識別情報」となります。

「登記識別情報」とは、登記所が無作為に選んだ12桁の英数字を組み合わせた情報(AからZまでと0から9まで)で次のようなイメージです。

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前回のQ&Aでもご説明しましたが、現在のところ埼玉地方法務局上尾出張所のみがオンライン指定庁ですので、今の時点ではほとんどお目にかかりませんが、近い将来、権利証に代わる大切な情報として一般的になって行くことでしょう。

では、現在まで既に交付されて来た膨大な数の権利証はどのような意味を持つのでしょうか。

その答えは2つです。

書面申請にあっては今まで通り登記申請に必要な重要書類として扱うことができますが、オンライン申請の場合は、ただの紙切れになってしまいます。

具体的に言うと、今までは、「権利証・印鑑証明書・実印」の3点セットが揃うと所有権に関する登記申請の本人確認が出来たのですが、オンライン指定庁になると「登記識別情報」が3点セットに取って代わることになります。

ですから、「登記識別情報」という情報をしっかり管理して行かないと、本人の知らないうちに不動産の名義が変わっていたという事態にもなりかねません。

しかし、キャッシュカードの暗証番号(わずか4桁)でさえ上手に管理できないのに、不動産の取引が発生すると、12桁もの登記識別情報を管理しなければならなくなります。さらに、登記ごとにいくつも発行されるとなるとますます憂鬱になってしまいます。

政府が進めているe-Japan構想では、電子政府の樹立によって国民の利便性を高めながら、コストのかからない仕組みを作ることが目標のはずですが、本当にそうなるかどうかは今のところ疑問です。

不動産の所有者は中高年者がほとんどです。

今回の不動産登記法の改正に伴って権利証が廃止され、替わって登記識別情報がどのような意味を持つのか、それをどう管理すればいいのかを学んでもらうだけでもかなり骨の折れる啓蒙活動が必要なのではないでしょうか。

ところで、オンラインでの登記申請の具体的方法とはどのようなものでしょう。

たぶん、法務局の登記官に電子メールで添付ファイルを送りつける程度と思っていたらそうではなかったのです。

次回は、「オンライン登記申請の具体的方法とは」をお届けします。

どのような内容なのか、楽しみにお待ち下さい。

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