筆界特定制度では、具体的にどのような流れで進行するのでしょうか?
筆界特定手続きの流れは、次図の通りです。
以下、大まかな流れを説明します。
筆界特定の手続は、土地の所有権登記名義人等が、筆界特定登記官に対し、筆界特定の申請をすることにより開始します。
筆界特定登記官は、筆界特定の申請内容を審査します。
管轄違いの場合、申請権限を有しない者が申請した場合、手数料を納付しない場合などには、筆界特定登記官が理由を付した決定で、申請を却下します。
ただし、申請の不備が補正することができる場合において、筆界特定登記官が定めた相当の期間内に、筆界特定の申請人が補正した場合は例外となります。
筆界特定登記官は、筆界特定の申請について、公告し、かつ、関係人に対して通知します。
法務局または地方法務局の長は、公告および通知がなされたときは、筆界調査委員を指定します。
筆界調査委員は、上記(4)の指定を受けたときは、必要な事実の調査(測量・実地調査、関係者からの事実聴取、資料提出の求め、登記記録・地図の調査など)を行います。
筆界特定の申請人および関係人は、筆界特定登記官に対し、筆界について意見・資料を提出することができます。
筆界特定登記官は、申請人および関係人に対し、筆界について意見を述べ、資料を提出する機会を与えなければなりません(意見聴取等の期日)。
筆界特定の申請人および関係人は、筆界特定登記官に対し、筆界特定の手続において作成された調書および提出された資料の閲覧を請求することができます。
筆界調査委員は、意見聴取等の期日の後、調査を終了したときは、遅滞なく、筆界特定登記官に対し、筆界特定についての意見を提出しなければなりません。
筆界特定登記官は、筆界調査委貝の意見が提出されたときは、筆界特定をしなければなりません。
筆界特定登記官は、筆界特定をしたときは、遅滞なく、筆界特定の申請人に対し、筆界特定書の写しを交付して内容を通知するとともに、筆界特定をした旨を公告し、関係人に通知しなければなりません。
筆界特定手続記録は、管轄登記所において保管され、誰でも、筆界特定書等の写しの交付を請求することができます。
参考図書:『Q&Aでわかる「筆界特定制度」』著:鈴木仁史(日本法令)
あなたの土地・建物の存する地域をお選びください。
当センターに相談窓口として登録されている土地家屋調査士事務所の中から、その地域に事務所を有する 土地家屋調査士事務所 をご紹介します。
平成17年に改正された、新不動産登記法に関連したQ&Aです。