不動産登記法が改正されて、従来の書面による申請に変更されたところはありますか?
今回の改正点のポイントは2つあります。
一つ目は登記申請に添付する地積測量図について、もう一つは分筆登記申請についてです。
まず最初に、改正によって「地積測量図の内容」に筆界点間の距離と筆界点の座標値(基本三角点等から導いたものか近傍の恒久的な地物から導いた値)が追加されました。
特に、筆界点の座標値の記載は厳格になりましたので、たとえ筆界点に埋設したはずの境界標を失くしてもその図面を参考に、元に戻しやすくなりました。
それから、土地分筆登記については、以前は緩やかな条件があるものの、分けたいと思っていた土地だけを明らかにすればよく、残される土地についての取り扱いが曖昧でしたが、改正後は特別な事情がない限り、分筆前の土地を図示して分筆線を明らかにして分筆後の各土地を表示しなければならなくなりました。
そのため、分筆前の土地の面積が誤差の範囲内になければ土地の分筆登記をする前に土地の地積更正登記をしなければならなくなりました。
このことを踏まえると、今回の改正では、地積測量図など法務局が保管している資料(登記簿、図面、地図類など)を元に、土地の境界をはっきりさせることで、土地境界(筆界)に関する紛争に巻き込まれないように未然防止策を強化しているようです。
その他「表示に関する登記」の主な改正点を見てみても、地図の訂正手続きの規則へ新設、地積測量図等の訂正の規則へ新設など、土地境界をはっきりさせることで、国民の権利の保全を図るという方向性が見て取れます。
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平成17年に改正された、新不動産登記法に関連したQ&Aです。